買わない生活をやってみた|1か月チャレンジの記録と、終わってから変わった買い方

ほしいものを書き出した手書きのノートとペン

「買わない生活」を1か月やってみました。食費と日用品はふつうに買い、それ以外の買い物だけを止めるという、家族4人で暮らしながらでも回せる範囲のルールです。この記事では、始める前に決めたルール、1週目から4週目までの正直な浮き沈み、買わずに済んだもの・どうしても買ったもの、そして終わったあとに残った買い方の変化までを記録として残します。

さき

やってみると、しんどいのは最初の1週間ではありませんでした。

目次

買わない生活とは何をしないこと?

買わない生活と聞くと、何も買わずに1か月しのぐ修行のような印象を持つかもしれません。実際にやってみると、そうではありませんでした。買わない生活とは、「買う」を自動的に選んでいた場面を、いったん手動に戻す試みです。

私たちは思っている以上に、判断せずに買っています。レジ横のお菓子、ドラッグストアの新商品、100円ショップの収納グッズ、セールの表示につられて選んだ服。どれも予算を大きく壊すものではないのに、月末に家計簿を締めると「これ、何に使ったんだっけ」という金額が必ず残ります。わが家の場合、食費と日用品を除いた支出は、前月で18,400円ありました。合計を見て初めて、金額の大きさに気づいた形です。

ですから、買わない生活で止めるのは「なんとなく買う」のほうです。生活に必要なもの、家族の健康に関わるもの、学校で使うものまで我慢するチャレンジではありません。むしろそこを削ると続かないうえ、家族を巻き込んで不機嫌にしてしまいます。線引きを先に決めることが、この1か月の成否をほぼ握っていました。

ルールを決めてから始めた

始める前の夜、ノートに4つだけ書きました。あれこれ細かく決めると自分で覚えていられないので、思い出せる数に絞っています。

ひとつめは、食費と日用品の補充は対象外にすること。洗剤やトイレットペーパーは、切らしてから慌てるほうが高くつきます。ふたつめは、衣類・雑貨・本・カフェ・コンビニでの買い物をしないこと。ここが今回の本丸です。みっつめは、例外を認める条件を先に紙に書いておくこと。「壊れて使えなくなったもの」と「学校から購入指示が出たもの」の2つだけを例外にしました。よっつめは、欲しくなったらノートの見開きに書き出して、1か月後にもう一度考えること。これが後から効いてきます。

例外リストは「始める前」に書くのが肝心です。途中で作ると、欲しいものに合わせて条件のほうを緩めてしまいます。

家族には、始める日の朝に一度だけ伝えました。中3の息子は「じゃあ部活の帰りにアイス買っていい?」と即座に聞いてきたので、そこは食費扱いで可としています。細かく縛って家族の楽しみを奪うと、応援どころか反対勢力になってしまいますから。

家族を巻き込むときの注意

子どもの持ち物や進学・部活に関わる出費は例外にしておく。学年途中で必要になるものは急に出てきます。

配偶者の裁量で使うお金には手をつけない。自分のルールを他人に適用しない。

たたんだエコバッグと小さなレシート

1週目から4週目までの記録

ノートに毎日の支出を書き、週ごとに合計しました。数字は食費と日用品を除いた金額です。

対象外を除く支出その週の様子
1週目480円やる気十分。娘の水筒のパッキンが割れ、例外で購入
2週目0円いちばんつらい。ほしいものメモが5件たまる
3週目980円中だるみ。息子の部活用の靴下に穴、3足まとめて購入
4週目1,740円娘の絵の具と習字の墨汁。学校の指示で例外購入

1週目は、拍子抜けするほど平気でした。「今月は買わない」と決めているだけで、コンビニに寄る理由そのものが消えます。判断しなくていいので、むしろ楽なくらいでした。

きつかったのは2週目です。買い物という気晴らしがなくなると、ちょっとした疲れを逃がす先がありません。ドラッグストアで新発売のハンドクリームを3分ほど眺めて、結局ノートに書いて帰りました。この週にメモしたのは5件。ハンドクリーム、キッチンマット、収納ケース、文庫本、娘のヘアゴム。書くと不思議と落ち着きます。

3週目は逆に、緊張感が抜けて中だるみしました。ここで出てきたのが「家にあるもので代用できないか」という発想です。壊れたキッチンばさみの代わりに、使っていなかった引き出しの奥のはさみが出てきました。買わないと決めていると、探す気になるんですね。

4週目は、買い物に行く回数自体が減っていました。スーパーには週2回、それ以外の店には一度も入っていません。1か月の合計は3,200円。前月の18,400円と比べると、差額は15,200円でした。

詰め替え洗剤がひとつだけ残る洗面所の収納カゴ

買わずに済んだもの

ノートに書き出したほしいものは、1か月で12件になりました。期限が来てから読み返して、いま本当に欲しいと思えたのは2件だけです。10件は、書いた時点の気分だったということになります。

なかでも自分で驚いたのが収納グッズです。「片づけたい」という気持ちが「収納ケースを買いたい」に変換されていました。実際には、買わずに1か月過ごしたら中身のほうを減らせてしまい、ケースは要らなくなっています。日用品のストックも同じで、詰め替えを2つ3つ買い置きしていたものが、実は使い切る前に次を買っていただけでした。この1か月で洗面所のストックはひととおり底が見え、何がどれくらいのペースで減るのかがようやく分かりました。

コンビニは、金額よりも回数の変化が大きかったところです。学校帰りの娘を迎えに行くついでに寄っていた習慣がなくなり、1か月で一度も入りませんでした。1回あたり300円前後だと思っていたので、これだけで数千円分です。

やっぱり買ったもの

例外として買ったのは4つでした。娘の水筒のパッキン480円、息子の部活用の靴下3足980円、娘の絵の具1,410円、習字の墨汁330円。締めて3,200円です。

どれも「買わずに済ませる」ほうが不便や我慢を生むものでした。水筒のパッキンは、なければ水筒が使えず、その分ペットボトルを買うことになります。靴下は穴が空いたまま部活に行かせるわけにはいきません。絵の具と墨汁は学校からの指示です。買わない生活で削る対象は、こういう出費ではありません。ここを我慢して達成率を上げても、あとで反動が来るか、家族に負担が回るだけです。

例外で買ったものは、金額と理由をその場でノートに書いておくと、後から「本当に必要だったか」を検証できます。

終わってから変わった買い方

チャレンジが終わった翌月、何が変わったかというと、金額よりも順番です。欲しいと思ってからレジに向かうまでの間に、いったん止まるようになりました。ほしいものノートを1か月続けた副産物です。

いまは、生活に関わるものは迷わず買い、気分で欲しくなったものは1週間置くようにしています。1か月は長すぎて日常の運用には向きませんでしたが、1週間ならちょうどいい。それでも欲しければ買えばいいわけで、我慢ではなく順番の話です。

そしてもうひとつ、買うと決めたものにはむしろお金をかけるようになりました。安いものを何度も買い替えるより、長く使えるほうが結局は安く済みます。実際に長く使っている道具についてはゆとりの愛用品まとめに集めていますので、買い替えの候補を探しているときに覗いてみてください。

楽しいと感じられる範囲でやる

買わない生活を検索すると「楽しい」という言葉が一緒に出てきます。実際、2週目を越えたあたりからゲームのような面白さが出てきました。手持ちのもので何とかする工夫は、うまくいくと素直に嬉しいものです。

ただ、これは楽しめているうちの話です。友人とのランチを断る、子どもの学用品を我慢させる、必要な食材を減らす——そこまで来たら、節約ではなく生活の質を削っています。わが家では、この1か月のあいだも家族の外食は1回だけ予定どおり行きました。ルールに入れなかったのは、そこを削ると1か月もたないと分かっていたからです。

食費を極端に削って栄養が偏るやり方は、体調を崩すと医療費のほうが高くつきます。買わない対象に食費を含めないでください。

節約が義務になってくると、続けること自体がしんどくなります。しんどさのサインと立て直し方は節約疲れを感じたときの対処法にまとめました。うまくいかない月があっても、それは失敗ではありませんよ。

記録として残しておく

今回いちばん効果があったのは、実は買わなかったこと自体ではなく、書いたことでした。ほしいものノート12件、例外購入4件、週ごとの合計。これがあるから「気分で欲しくなるものは月に10件くらいある」という自分のクセが数字で見えます。

やり方は難しくありません。ノートの見開き左に欲しくなったものと日付、右に1か月後の判断を書くだけです。家計簿アプリでも、スマホのメモでも構いません。大事なのは、その場の気持ちと、時間が経ってからの判断を、両方残しておくことです。

チャレンジ形式の節約記録は、ほかにも試したものがあります。何から手をつけるか迷っているときは節約生活の記録まとめから、自分の暮らしに合いそうなものを選んでみてください。

まとめ|1か月やると買い方の基準ができる

1か月の買わない生活で浮いたのは15,200円でした。金額としては劇的ではありません。それでも続けてよかったと思うのは、終わったあとに買い方の基準が残ったからです。生活に必要なものは迷わず買う、気分で欲しくなったものは1週間置く、買うと決めたものは長く使えるものを選ぶ。この3つだけで、翌月以降も雑貨や衣類の支出は落ち着いています。

もし試すなら、1か月まるごとでなくても構いません。まずは1週間、コンビニと100円ショップに入らない、から始めてみるのがおすすめです。それだけでも、自分が何をどんなときに買っているかが見えてきます。

さき

ノートを読み返して、ほしかったものの大半を覚えていなかったのが、いちばんの収穫でした。

食費も買わない対象にしたほうが効果は大きいですか?

効果は大きく見えますが、おすすめしません。食材を減らすと栄養が偏りやすく、反動でまとめ買いや外食が増えて結局同じか高くつきます。食費は「買わない」ではなく、買い方(まとめ買いの回数や献立の組み方)で調整するほうが続きます。

家族が協力してくれない場合はどうすればいいですか?

自分の裁量で使うお金だけを対象にすれば十分に成立します。わが家でも子どものおやつや夫の支出はルール外にしました。人に守らせようとした時点で、節約が家庭内のもめごとの種になってしまいます。

途中で買ってしまったら失敗ですか?

失敗ではありません。買った金額と理由を書き残しておけば、それが自分の弱い場面を知るデータになります。1か月を完璧にこなすことより、終わったあとに買い方の基準が残るかどうかが大事です。

なお、料金プランや制度に関わる節約は年度で条件が変わることがあるため、契約前に各サービスの公式情報をご確認ください。

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