節約レシピの考え方|安くする5つの型と献立への落とし込み

もやしや豆腐、鶏むね肉など安い食材を並べた様子

「節約レシピ」で検索すると何万件もヒットしますが、実際に安くなっているレシピの中身は、突き詰めると5つの型のどれかに当てはまります。この記事では、その5つの型と、それを1週間の献立・お弁当まで落とし込む手順を整理します。型さえ分かってしまえば、毎回レシピを探さなくても、冷蔵庫にあるもので勝手に節約メニューが組み立てられるようになりますよ。

さき

わが家は中学生と小学生の2人+夫の4人家族。息子が食べ盛りに入ってから、量を減らす方向の節約は完全にあきらめました。

豆腐でかさ増ししたハンバーグのたねを成形したところ
目次

節約レシピに共通する5つの型

レシピサイトを見ていると、節約メニューは無数にあるように感じます。でも「なぜ安いのか」という一点で分類すると、驚くほど少ない数にまとまります。安くなる理由は、かさ増し・置き換え・使い切り・まとめて作る・手間を減らすの5つ です。ここを押さえておくと、目の前の特売品からその場でメニューを決められるようになります。

安くなる理由向いている場面
かさ増しする高い食材の量を減らして満足感は保つ肉料理・ボリュームが要る日
安い食材に置き換える単価の低い食材で同じ役割を果たす肉・魚が高いと感じたとき
使い切る捨てる分=すでに払ったお金を減らす週の後半・買い足す前
まとめて作るまとめ買いと光熱費・手間を一度で済ませる休日・買い出し直後
手間を減らして続ける外食・総菜に逃げる回数が減る平日の疲れている日

かさ増しする

いちばん分かりやすいのが、単価の高い肉を減らして、豆腐・もやし・きのこ・おから・春雨などで量を戻す方法です。ハンバーグのひき肉の3割を木綿豆腐に置き換える、肉そぼろに刻んだ玉ねぎやしめじを混ぜる、餃子の具にキャベツを多めに入れる。どれも同じ発想です。

コツは、水分の多い食材を混ぜたときにきちんと水を抜くこと。豆腐は重しをして15分ほど置く、もやしは炒める前に一度さっと茹でて水気を絞る。ここを飛ばすと味がぼやけて「安っぽい味」になり、家族から不評を買います。わが家で最初にかさ増しに失敗したのはまさにこれで、べちゃっとした豆腐ハンバーグを息子に残されました。手順をひとつ足すだけで印象が変わるので、面倒でも水切りだけはやってみてください。

安い食材に置き換える

同じ料理のまま材料だけ下げる型です。牛こま→豚こま、豚こま→鶏もも、鶏もも→鶏むね、というように、たんぱく源には価格の階段があります。エビフライをちくわの磯辺揚げに、刺身をさば缶やツナ缶に替えるのも同じ考え方です。

わが家の近所のスーパーでは、鶏むね肉が100gあたり70〜90円台、豚こま切れ肉が130〜160円台、もやしが1袋30円前後という感覚で、ここ数年でどれも少しずつ上がりました。価格は地域と時期で変わりますが、「自分の店の、いつもの棚の値段」を3つか4つ覚えておく だけで、特売が本当に安いのかを判断できるようになります。チラシを追いかけるより、この基準値のほうが役に立ちます。

置き換えは「料理を変える」のではなく「材料の階段を1段下りる」と考えると失敗しません。

使い切る

地味ですが、効きめは5つのなかで最も大きい型です。買った時点でお金は出ているので、捨てた分はそのまま損になります。大根の葉は刻んでごま油で炒めてふりかけに、キャベツの芯は薄切りにしてスープへ、しなびかけた野菜は全部まとめて味噌汁か野菜炒めに。特別なレシピは要りません。

実行しやすくするなら、献立を決める順番を変えるのがいちばん早いです。「何を作るか」を先に決めると足りない材料を買い足すことになりますが、「冷蔵庫に何が残っているか」を先に見ると、残り物から料理が決まります。わが家は週の後半、木曜と金曜をこの「在庫消化デー」に固定していて、買い足しゼロの日を週2回作るだけで、週の食費が1,000円前後変わりました

まとめて作る

作り置きと下味冷凍です。まとめ買いした肉を、その日のうちに300gずつ小分けして、しょうゆ・みりん・にんにくなどの下味をつけて冷凍しておく。平日は解凍して焼くだけになります。同じ鍋を何度も熱するより光熱費も抑えられます。

ただし、作り置きは万能ではありません。

休日にまとめて仕込めば、平日の「疲れて総菜を買う」を防げます。

作りすぎると同じおかずが続き、飽きて結局残る=廃棄になります。

わが家は、完成したおかずを何品も作るのはやめて、下味冷凍と「茹でただけ・切っただけ」の下ごしらえに絞りました。味が決まっていないほうが、その週の気分でどうにでも展開できます。

手間を減らして続ける

5つ目は味やお金の話ではなく、続けるための型です。どんなに安いレシピでも、作るのが面倒なら平日には作りません。そして作らなかった日は、たいてい外食か総菜になり、その1日で数日分の節約が消えます。

フライパン1つで完結する、レンジで済ませる、洗い物を減らす。この視点で選ぶメニューは、レシピの原価だけ見れば最安ではないかもしれませんが、月単位では確実に効きます。ここは頑張りどころではないので、ラクな方を選んでくださいね。

献立に落とし込む

型が分かったら、次は1週間の並べ方です。5つの型は同時に全部使うものではなく、曜日に割り振ると回りはじめます。

わが家の基本形は、買い出し直後の週前半に肉や魚のメインを持ってきて、中盤にかさ増しメニュー、後半を在庫消化にあてる形です。日曜に下味冷凍を仕込み、月火は焼くだけ、水曜に豆腐やもやしでかさ増しした一品、木金は冷蔵庫の残りで味噌汁と炒め物、土曜は残った食材を全部入れたカレーか鍋。この並びだと、週の終わりに野菜室が空になります。

1週間分をどう買って、どう組むかは、実際の献立表と買い物リストで見るほうが早いです。まとめ買いの手順と1週間の献立例は1週間分の献立とまとめ買いの実例にまとめているので、そのまま真似できる形が欲しい方はこちらを見てみてください。

献立を先に決めず、冷蔵庫の在庫を確認してから買い物リストを作る。順番を変えるだけで買いすぎが減ります。

簡単に作れるものから始める

節約を意識しはじめた最初の週に、手の込んだレシピをいくつも並べると、まず続きません。私も最初の月は張り切って作り置きを6品作り、翌週にはひとつも作らなくなりました。

始めるなら、材料3つ以内・工程3つ以内くらいの料理からで十分です。もやしと豚こまの炒め物、豆腐とわかめの味噌汁、鶏むねの照り焼き。この程度でも、外食や総菜と比べれば差ははっきり出ます。節約レシピは「安い」より先に「明日も作れる」が条件 です。

材料が少なく工程も短いメニューは簡単に作れる節約レシピに集めています。平日の夜に開くならこちらが実用的です。

ボリュームが足りないと続かない

節約レシピでいちばん多い失敗は、量が足りないことです。安く作れても家族が満足しなければ、お菓子やカップ麺を追加で食べることになり、結局出ていくお金は変わりません。中学生の息子がいるわが家では、これを何度も経験しました。

量を確保しつつ単価を下げるには、主食まわりで工夫するのが確実です。丼ものにする、麺を混ぜる、じゃがいもや厚揚げを足す。炭水化物といも類は満腹感あたりの単価が低く、ボリューム役として優秀です。

量を減らす節約はしない

食べ盛りの子どもや働く大人の食事量を削るやり方は、体調にも家族の納得感にも響きます。減らすのは「単価」であって「量」ではありません。品数を減らして一皿を大きくするほうが、満足感を保ったまま安くできます。

がっつり食べたい日向けのメニューはボリューム重視の節約ごはんにまとめました。育ち盛りがいるご家庭は、こちらを組み合わせてみてください。

ごはんと作り置きのおかずを詰めた節約弁当

弁当にすると外食費が減る

ここまでは夕食の話ですが、食費のなかで見落とされやすいのが昼食です。外で買えば1食600〜900円ほど、社食があっても数百円はかかります。仮に1食700円として、月20日で14,000円。これを自宅の材料でまかなうと、ごはん・作り置きのおかず・冷凍しておいた副菜の組み合わせで1食150〜250円程度 に収まります。差額は月1万円前後です。

しかも弁当は、前夜のおかずを詰めるだけなので、5つの型のうち「まとめて作る」と「使い切る」がそのまま流用できます。夕食で多めに作った肉じゃがや炒め物を、翌朝そのまま入れるだけ。新しく何かを覚える必要はありません。毎日は無理でも、週2〜3日から始めれば十分に効果が出ます。

詰め方や前夜の仕込みの具体例は節約弁当の作り方と実例で紹介しています。

安い食材の代表格を知っておく

5つの型を実際に使うとき、手持ちの札になるのが「安い食材のレパートリー」です。もやし、豆腐、厚揚げ、鶏むね肉、卵、乾物(春雨・高野豆腐・切り干し大根)、旬の野菜。この7つを覚えておけば、かさ増しにも置き換えにも対応できます。

なかでも、もやしは年間を通して価格が安定していて、天候の影響を受けにくい数少ない野菜です。ただし日持ちしないので、買った翌日か翌々日には使い切る前提で買うのがコツ。袋のまま冷蔵庫に入れず、水に浸して保存すると数日もたせられます。

もやしを中心とした安い食材の使い分けと保存のコツはもやしをはじめとする安い食材の活用法で詳しく扱っています。

まとめ|型が分かればレシピは探さなくていい

節約レシピを一つひとつ覚える必要はありません。かさ増し・置き換え・使い切り・まとめて作る・手間を減らす。この5つの型を頭に入れて、週の前半・中盤・後半に割り振るだけで、献立は自然と安くなります。

今日ひとつだけやるなら、冷蔵庫を開けて、残っている野菜を確認してから買い物に行くこと。これが5つの型のなかでいちばん効きめが大きく、しかもお金も手間もかかりません。

さき

レシピ検索の時間がなくなったことが、正直いちばん嬉しい変化でした。献立を考えるのが5分で終わります。

なお、この記事に出てくる金額はわが家の家計簿と近所のスーパーの価格をもとにしたもので、地域や時期によって変わります。制度やサービスの料金に関わる部分は、最新の情報を各公式サイトでご確認ください。

1週間分の食費を抑えるには、何から手をつければいいですか?

買い物の回数を減らすことからです。まとめ買いにして週1〜2回にすると、ついで買いが減ります。そのうえで週の後半を在庫消化にあてると、廃棄が減って食費が下がります。

節約レシピは味が落ちませんか?

落ちる原因はほぼ2つで、水分の処理不足と、量を減らしすぎることです。豆腐やもやしでかさ増しするときにきちんと水気を切り、量ではなく単価を下げる方向で組み立てれば、家族に気づかれないことも多いです。

作り置きはどのくらい日持ちしますか?

冷蔵の作り置きは2〜3日を目安にしています。それ以上おきたい場合は冷凍が前提です。わが家は完成品ではなく下味冷凍を中心にしていて、こちらは3〜4週間ほどで使い切るようにしています。

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