年間固定費カレンダー|更新月と年払いを1枚にまとめる方法

支払い予定を書き込んだ1年分の壁掛けカレンダー

毎月の家計はきちんと回っているのに、年に何回かだけドンと赤字になる月がある——わが家も長いことそうでした。原因は、月々の支出ではなく「年に一度しか来ない支払い」が特定の月に集まっていたことです。この記事では、契約の更新月・年払いの引き落とし月・車検や保険の満期を1枚のカレンダーに書き出して、慌てる月をなくす方法をまとめます。手を動かす時間は30分ほど、必要なのは通帳と1年分の記録だけです。

さき

この1枚を作ってから、5月と10月が怖くなくなりました。

目次

固定費は1年のどこかに山がある

家計簿をつけていると、月々の固定費——家賃や住宅ローン、通信費、電気・ガス代——は自然と頭に入ります。厄介なのは、その裏に隠れている「毎月は来ないけれど必ず来る」支払いのほうです。自動車税、車検、自動車保険の年払い、NHKの受信料、年会費型のサブスク、子どもの部活や習い事の年会費。ひとつひとつは月々の支出より大きいのに、来る月がバラバラなので忘れます。

わが家(夫婦と中3の息子、小3の娘の4人家族、車は1台)の場合、年に一度だけの支払いを全部足すと20万円を超えていました。年に一度しか出ていかない支出こそ、家計を崩すという感覚は、書き出してみて初めて腹に落ちたところです。しかもそれが5月と10月と3月に固まっていて、その月だけ生活費を削って耐える、というのを毎年くり返していました。

赤字の原因は使いすぎではなく、支払いの「重なり方」を把握していないことのほうが多いです。

年払いと更新月を書き出したノートのページ

カレンダーに書き出すもの

作り方は難しくありません。紙でもスプレッドシートでも構いませんが、私は1年が1画面に収まる形をおすすめします。12か月分のマスがあって、そこに支払いの名前と金額を放り込んでいくだけです。

STEP
1. 直近12か月分の引き落としをさかのぼる

通帳の記帳、クレジットカードの明細、家計簿アプリの履歴を1年分さかのぼります。毎月同じ金額で出ているものは飛ばして、その月にしか出ていない引き落としだけを拾います。

STEP
2. 月のマスに「名前・金額・支払い方法」を書く

金額は請求額そのままで大丈夫です。支払い方法(口座振替かカードか)まで書いておくと、あとで残高不足を防げます。

STEP
3. 「次はいつ来るか」を書き添える

2年に一度の車検、5年ごとの更新など、毎年ではないものには次回の年を添えます。これをやらないと、来年のカレンダーに書き写すときに抜けます。

わが家の1年をこの形で並べると、こんな見え方になりました。

書き出したものわが家の目安額
3月進級・進学の学用品、部活の年会費5万円前後
5月自動車税36,000円
8月帰省の交通費、電気代の山4万円前後
10月車検(2年に一度)10万円前後
12月年払いのサブスク、灯油のまとめ買い1万円台

契約の更新月

まず書き出したいのが、契約の区切りになる月です。スマホの回線、光回線、ウォーターサーバー、電気やガスの契約——このあたりは「更新月以外に解約すると違約金がかかる」と長く言われてきました。ただし携帯電話については、2019年の電気通信事業法の改正で解約金の上限が定められ、その後は主要各社が契約解除料そのものを廃止した経緯があります。今のプランに縛りが残っているかどうかは、契約者ページのプラン詳細を見れば確認できます。

一方で、光回線やウォーターサーバーは今も更新月の考え方が生きている契約が多く、ここを外すと1万円前後の違約金が発生します。カレンダーには更新月そのものだけでなく、その2か月前にも印をつけておくのがコツです。乗り換え先を調べたり、工事日を押さえたりする時間がそこで確保できます。

更新月の扱いは事業者ごとに違います

「24か月目・25か月目・26か月目が無料期間」のように幅がある契約もあれば、1か月しかない契約もあります。カレンダーに書くときは、契約書やマイページの表記をそのまま写してください。記憶で書くと1か月ずれます。

年払いの引き落とし月

次が年払いです。動画や音楽のサブスク、クラウドストレージ、通販サイトの年会費、そしてNHKの受信料。年払いは月払いより単価が下がる代わりに、忘れたころに大きな額が落ちます。カード明細に紛れて「これ何だったっけ」となりやすいのも年払いです。

NHKの受信料は、口座振替やクレジットカード払いにしたうえで12か月分をまとめて前払いすると、2か月払いより安くなります。逆に言えば、この割引を選んだ家庭は年に一度まとまった額が動くということです。金額や払い方の選び方はNHK受信料の支払い方を整理した記事で詳しくまとめているので、カレンダーに書き込む前に一度見ておいてください。

年払いを書き出していくと、「これ、去年ほとんど使わなかったな」というサブスクが必ず1つ2つ出てきます。わが家は昨年、動画のサブスクを1つ止めました。年払いだったので、解約を決めるチャンスは1年に1回しかなかったわけです。

車検と保険の満期

金額のインパクトがいちばん大きいのがここです。自家用乗用車の車検は新車登録から3年目、その後は2年ごと。自賠責保険は車検とセットで更新するので、この月は費用が重なります。任意保険を年払いにしている場合は、契約の応当日(満期日)がそのまま引き落とし月です。

自動車税は毎年5月に納税通知書が届き、納期限は5月31日(土日にあたる年は翌営業日)です。青森県と秋田県だけは6月末が納期限になっています。税額は排気量で決まり、2019年10月以降に新車登録された1,500cc超2,000cc以下の車で年36,000円。新車登録から13年を超えたガソリン車はおよそ15%重くなるので、古い車に乗っている家庭ほどこの月の備えが要ります。

車にまつわる年単位の出費は、税金・車検・保険・タイヤ交換と複数に分かれていて全体像がつかみにくいところです。車の維持費を項目ごとに分解した記事とあわせて、まとめて洗い出してしまうと早いですよ。

特別費と重なる月を見つける

ここからが、このカレンダーを作る本当の目的です。固定費の山と、特別費——入学式や進級、帰省、誕生日、クリスマス、旅行——の山が重なっている月を探します。

わが家で真っ先に浮かび上がったのが3月でした。息子の進級と部活の年会費、娘の学用品の買い替え、それに年度末のこまごました集金。今年は息子が高校受験を控えていたので、そこに受験料と入学準備が乗りました。5月も同じで、自動車税とゴールデンウィークの出費が同じ月に来ます。この重なりを知らずに毎月同じ額でやりくりしようとするから、その月だけ食費を削るという苦しい話になっていたわけです。

重なる月が見つかったら、やることは1つです。年間の合計を12で割って、毎月先に積んでおく。わが家は年間の山を合計しておよそ19万円だったので、月15,000円を別の口座に移しています。1か月ぶん多めに割っているのは、想定外の出費を吸収するためです。積み立ての具体的なやり方は特別費の積み立てを解説した記事にまとめてあります。

ここまでやらなくても、という方は、金額の大きい上位3つだけ積み立てるところから始めてみてください。わが家の場合は車検・自動車税・3月の学用品費で、それだけで山の7割は吸収できました。

見直し月間に赤丸を付けた卓上のスケジュール帳

見直し月間をどこに置くか

カレンダーができると、もう1つ嬉しいことがあります。1年のどこが「見直しに向いている月」なのかが一目で分かるのです。

固定費の見直しは、思い立った日にやっても効果が出にくい作業です。通信契約は更新月の前でないと違約金がかかり、保険は満期の前でないと手続きが動かず、電気やガスの切り替えは申し込みから適用まで1か月ほどかかります。見直し作業は、更新月や満期の2か月前に置くのがいちばん効くというのが、何年か回してみての結論です。

わが家は光回線の更新月が9月なので、7月を「見直し月間」にしています。この月に通信費とサブスクをまとめて棚卸しして、必要なら乗り換えの申し込みまで済ませる。1年に1回、家計の棚卸しをする日が決まっているだけで、ずるずる払い続けることがなくなりました。

どの費目から手をつけるか迷ったら、固定費の見直しを順番に整理した記事を先に読んでいただくといいと思います。効果の大きい順に並べてあるので、見直し月間にやることのリストがそのまま作れます。

1年たったら書き足していく

最初に作ったカレンダーは、たいてい抜けがあります。私も初年度は、子どもの検定料と町内会費を丸ごと落としていました。だからこのカレンダーは作って終わりではなく、1年かけて育てるものだと思ってください。

やり方はシンプルで、予定外の大きい支払いが発生したら、その場でカレンダーに書き足すだけです。金額と、来年も来るかどうかのメモを添えます。翌年の3月あたりに1年分を見返して、新しいカレンダーに書き写す。この写す作業のときに、去年と金額が変わっているもの(値上げされたサブスク、上がった保険料)に気づけます。

2年目、3年目と続けると、自分の家の「支払いの型」が見えてくるのが面白いところです。わが家は子どもの進学に合わせて3月の山が年々大きくなっていて、そのぶん積立額を毎年少しずつ増やしています。逆に、通信費の見直しが効いた翌年は山が小さくなりました。数字で見えると、見直しの効果も実感できます。

形式にこだわる必要はありません。私は最初、キッチンに貼ったカレンダーの余白に鉛筆で書き込んでいただけでした。今はスプレッドシートに移して家族と共有していますが、続けやすい形でいいと思います。

まとめ|1枚あるだけで慌てる月がなくなる

年間固定費カレンダーに書き出すのは4種類です。契約の更新月、年払いの引き落とし月、車検と保険の満期、そして進学や帰省といった特別費。この4つを12か月のマスに置くと、家計が苦しくなる月が先に分かります。分かってしまえば、あとは合計を12で割って毎月積んでおくだけ。月15,000円の積み立てで、わが家は年に3回あった「赤字の月」がなくなりました。

そのうえで、更新月や満期の2か月前に見直しの時間を置く。この2つがそろうと、固定費は放っておいても勝手に整理されていきます。今日できるのは、通帳を1年分さかのぼって12個のマスを埋めることだけです。30分あれば終わります。

さき

私は年に一度、この書き写しの時間がけっこう好きになりました。1年の暮らしがそのまま数字に出ているので。

固定費の見直しは、どの順番でやるといいですか?

金額が大きく、手続きが1回で済むものからです。通信費とサブスクは効果が出るのが早く、失敗しても戻しやすいので最初に向いています。住居費や車の維持費は影響が大きいぶん、家族で相談する時間を別に取ってください。

年払いと月払いは、どちらを選ぶべきですか?

割引があるサービスなら年払いのほうが総額は下がります。ただし途中解約したときの返金の扱いはサービスごとに違い、まとまった額が一度に出ていくので、積み立てとセットで考えてください。使い続けるか迷っているものは、1年は月払いのまま様子を見るほうが身軽です。

更新月を過ぎてしまった契約は、次の更新まで待つべきですか?

違約金の額と、乗り換えで下がる月額を比べて決めます。たとえば違約金1万円で月1,500円下がるなら、7か月で追いつく計算です。次の更新月まで1年以上あるなら、待たずに動いたほうが得になることも多いです。

なお、契約の更新月の条件・違約金の有無・料金プランは各社が随時変更しています。カレンダーに書き込む際は、契約中のサービスのマイページや公式サイトで最新の内容を確認してください(本記事の内容は2026年8月現在のものです)。

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