3人家族の食費は月いくらが普通なのか、平均だけを見てもいまひとつピンとこないと思います。同じ3人でも、子どもが2歳なのか小学5年生なのかで、必要な量がまるで違うからです。この記事では、総務省の家計調査による3人世帯の食費の実際の金額と、子どもの年齢による増え方、給食のある月とない月の差、そして無理なく削るなら最初にどこを触るのかまでを、家計簿をつけている立場から整理します。
さき「うちは多いのかな」のモヤモヤ、数字で一度はっきりさせましょう。
3人家族の食費の平均
総務省の家計調査(2025年平均)によると、3人世帯の食費は月およそ9万2千円です。この数字を見て「うちはそんなに使っていない」と感じた方も多いと思います。それもそのはずで、この9万2千円には外食もお惣菜も全部入っています。
| 内訳 | 1か月あたり |
|---|---|
| 外食 | 約14,900円 |
| 調理食品(惣菜・弁当など) | 約14,100円 |
| その他(生鮮食品・調味料・パン・飲料など) | 約63,300円 |
| 合計 | 約92,200円 |
つまり、外食とお惣菜を除いた「スーパーで買う分」だけなら6万円台。家計簿で食費と外食費を分けて記録している家庭なら、比べるべきはこちらの数字です。9万2千円と自分の5万円台を見比べて落ち込む必要はまったくありません。
もうひとつ知っておきたいのが、平均は少数の使う世帯に引っ張られて高く出るということです。実際、食費が月5万円前後の3人家族はめずらしくありません。目安としては、外食を除いて6万円台なら平均並み、5万円台前半なら十分によく抑えられているくらいの感覚で見てください。
比べるときは「外食込みか、別か」を必ずそろえる。ここがずれていると、いくら見比べても意味がありません。
食費全体の考え方や、費目の分け方から見直したい方は食費節約の基本ガイドもあわせて読んでみてくださいね。


子どもの年齢で必要な量は変わる
3人家族の食費でいちばん厄介なのは、「今ちょうどいい金額」が数年で通用しなくなることです。大人2人分は基本的に横ばいですが、子どもの1人分だけがどんどん膨らんでいきます。わが家は今は4人家族ですが、上の子が小さかった頃の3人暮らしと今とでは、同じ買い物カゴでも中身の量がまったく違います。
未就学のうちは大人二人分に近い
幼稚園・保育園までの時期は、子どもが食べる量は大人の3分の1から半分ほど。取り分けで済む場面も多く、食費は実質「大人2人分+少し」で回ります。この時期に食費が5万円台に収まっていても、それは家計管理が上手だからというより、単純にまだ食べる量が少ないからという面が大きいです。
ただし、この時期特有の出費もあります。フォローアップミルクや取り分け用の薄味の調味料、少量パックの食材など、単価が高いものを少しずつ買う場面が続きます。量は少ないのに単価が高い、という状態です。ここで「うちは食費が安い」と手放しで安心してしまうと、あとで慌てることになります。
小学生になると増え始める
変化がはっきり出るのは小学校の中学年、9歳前後からです。ごはんの茶碗が大きくなり、おかずも大人と同じ量を食べるようになります。わが家の下の子も小学3年生になったあたりから、おかわりの回数が明らかに増えました。厚生労働省の食事摂取基準でも、10〜11歳の男子に必要なエネルギー量は成人女性を上回ります。つまり小学校高学年の子どもは、大人1人分として計算しておくのが実態に合います。
さらに中学生になると、部活の後のおにぎりや、朝晩の量そのものが増えます。わが家の中学3年生の息子ひとりで、お米の消費は月に2〜3kg増えました。3人家族の食費を考えるときは、今の金額よりも「この先どこで一段上がるか」を先に知っておくほうが役に立ちます。
目安として、子どもが未就学のうちの食費を100とすると、小学校中学年で120前後、中学生で140〜150前後になるイメージです。3人家族のままでも、同じ生活をしていて食費が1.5倍になる時期が来るということです。
給食のある月とない月の差
小学生の子どもがいる3人家族の食費は、月によってきれいに凸凹します。原因は給食です。平日の昼食が20日分あるかないかで、家庭が用意する食事の回数がまるで変わります。
夏休みのある8月、冬休みと春休みがかかる12月・3月・4月は、子どもの昼ごはんが20日前後増えます。1食あたり200〜300円として計算すると、月に4,000〜6,000円ほど食費が上振れします。わが家では夏休みに入る前に、冷凍うどんとそうめん、レトルトのミートソースをまとめて買っておくのが恒例になりました。作るのが面倒になった日に出前を取るほうが、よほど高くつくからです。
給食費そのものについても、2026年に大きな変化がありました。2026年4月から、公立小学校の給食費が国の制度として実質無償化され、児童1人あたり月5,200円を基準に支援されています。所得制限はなく、保護者の申請も不要です。ただし公立中学校や私立小学校は2026年度の国の制度の対象外で、自治体が独自に助成しているかどうかで負担は変わります。
給食費が引き落とされなくなった分を、そのまま生活費に溶かさず、長期休みの食費として取り分けておくと月ごとの凸凹が吸収できます。
家計簿をつけるときは、この上下を「使いすぎた月」と記録しないでください。長期休みのある月は増えるのが当たり前で、そこを反省材料にすると続きません。年間の総額で見て、月あたりに均して考えるほうが正確です。


削るなら買い物の回数から
食費を減らそうとすると、多くの人はまず「安い食材を選ぶ」ほうへ向かいます。ただ、これはいちばん手間がかかるわりに効きにくい方法です。先に触るべきは買い物の回数です。
スーパーに行く回数が多いほど、予定になかったものがカゴに入ります。お菓子、新商品の飲み物、値引きシールの惣菜。1回あたり数百円でも、週5回行けば月に1万円近い差になります。わが家は週2回にまとめてから、買い物の合計が月7,000円前後下がりました。献立を決めてから行くようになったので、使い切れずに傷ませる野菜も減りました。
回数を減らすときのコツは、完璧を目指さないことです。週1回にまとめると、後半はもやしと乾物ばかりになって結局つらくなります。週2回、たとえば土曜にまとめ買いして水曜に生鮮だけ補充する、くらいがちょうどいいです。3日で使い切る前提なら、葉物も肉もそのまま冷蔵庫で持ちます。
買う場所を変えるのも効果があります。業務スーパーのような大容量の店は、家族の人数と冷凍庫の容量が合っていれば強い味方になります。ただし3人家族だと、大袋が使い切れずに持て余す商品もあるので、向き不向きの見極めが必要です。業務スーパーの活用法で、少人数世帯でも扱いやすい商品を紹介しています。
買い物回数を減らすと、食費だけでなく移動時間とレジ待ちの時間も減ります。
一度に買う量が増えるため、冷凍庫と保存容器に余裕がないと逆に食材を無駄にします。
それでも足りないときに、はじめて食材そのものに手をつけます。鶏むね肉や豆腐、旬の野菜に寄せる、といった順番です。最初から食材を我慢する方向に行くと、続かないうえに家族の不満だけが残ります。まずは回数から試してみてくださいね。
家族が増える前に整えておくこと
3人家族の食費で今ちょうどよく回っていても、子どもが増えたり成長したりすれば、必要な金額は確実に上がります。ここで大事なのは、金額を増やす準備ではなく、増えても崩れない仕組みを先に作っておくことです。
具体的には三つあります。ひとつは、食費と外食費を分けて記録すること。混ぜたままだと、増えた原因が「食べる量が増えたから」なのか「外食が増えたから」なのか分からなくなります。ふたつめは、週単位の予算にすること。月3万円だと月末まで残高が読めませんが、週7,500円なら買い物のたびに調整できます。三つめは、作り置きでも冷凍でも、疲れた日の逃げ道を1つ用意しておくこと。ここが空いていると、そのまま外食に流れます。
・食費と外食費を別の費目に分ける
・月予算ではなく週予算で管理する
・疲れた日用の冷凍ストックを常に1〜2食分キープする
4人家族になったときにどのくらいの金額感になるのかは、4人家族の食費の目安で実額を出しています。今の3人家族の数字と並べて見ておくと、心の準備がしやすいはずです。
まとめ|年齢が上がる前提で余白を持たせておく
3人世帯の食費の平均は月およそ9万2千円ですが、外食と惣菜を除けば6万円台。まずは自分の家計簿と同じ条件でそろえて比べてみてください。そのうえで、子どもが小学校中学年にさしかかったら量が増えること、長期休みのある月は4,000〜6,000円ほど上振れすることを、あらかじめ予算に織り込んでおきます。削るときは食材より先に買い物の回数から。ここまでやれば、食費は毎月びくびくする費目ではなくなります。
そして、今の金額を維持することを目標にしないでください。子どもが育てば食費は上がります。それは家計の失敗ではなく、順調に育っている証拠です。上がる前提で余白を作っておくほうが、ずっと気持ちが楽になります。



息子の食べる量が増えたとき、最初はぎょっとしましたが、今では「そりゃ食べるよね」と笑ってお米を追加で買っています。
※給食費の支援内容や金額は自治体によって扱いが異なる場合があります。お住まいの市区町村の公式サイトで最新の情報をご確認ください(本記事は2026年8月時点の情報にもとづいています)。








