食費って、なんとなく「今月は使いすぎたかも」で終わってしまいがちです。そこで1か月間、食べ物にかかったレシートを1枚残らずとっておいて、何にいくら使っていたのかを全部書き出してみました。この記事では、わが家(夫・中3の息子・小3の娘・私の4人)の1か月の食費の合計と内訳、週ごとの増減、そして記録して初めて見えた自分の買い方の癖をそのまま公開します。金額を細かく出しますが、目的は「削る」ことではなく「知る」ことです。
さき正直、書き出す前と後で食費の見え方がまるで変わりました。


1か月分のレシートを全部とっておいた
やったことはとても単純で、食べ物・飲み物を買ったレシートを財布から出したらすべて空き箱に放り込む、それだけです。家計簿アプリに毎回入力するのは続かないと分かっていたので、入力は週末にまとめて。集計するのは月末の1回だけと決めました。
ルールとして決めたのは3つです。外食とお酒は食費に含めない(別枠で数える)、日用品が混じったレシートは食品の分だけ拾う、そして金額は1円単位でそのまま書く。丸めた瞬間に「だいたいこれくらい」の感覚に戻ってしまうので、端数はいじりませんでした。
結果、1か月の食費は 71,240円 でした。内訳はこうなります。
| 分類 | 回数 | 金額 |
|---|---|---|
| 週1回のまとめ買い | 4回 | 47,300円 |
| 平日の買い足し | 12回 | 11,480円 |
| 飲み物・お菓子・アイス | — | 6,600円 |
| 米・調味料などの単発 | — | 5,860円 |
| 合計 | — | 71,240円 |
記録前の私の感覚は「6万円台の前半くらい」でした。1万円近くずれていたことになります。ずれの正体が、後で出てくる買い足しと飲み物代でした。
週ごとの食費の動き
同じように買っているつもりでも、週ごとの金額はきれいに揃いません。4週分を並べるとこうなりました。
| 週 | 合計 | まとめ買い | 買い足し | その他 |
|---|---|---|---|---|
| 第1週 | 19,800円 | 11,860円 | 2,140円 | 5,800円 |
| 第2週 | 16,400円 | 12,540円 | 2,610円 | 1,250円 |
| 第3週 | 15,200円 | 10,980円 | 2,880円 | 1,340円 |
| 第4週 | 19,840円 | 11,920円 | 3,850円 | 4,070円 |
第1週が高いのは、米5kgと醤油・油・小麦粉といったストック類をまとめて買い直したからです。この手の買い物は毎週発生するわけではないので、その週だけを見て「使いすぎた」と判断すると読み違えます。第4週が伸びたのは理由が違って、買い足しが週3,850円まで膨らんだ のが効いています。月末に向けて冷蔵庫の中身がちぐはぐになり、その日の献立を決めきれずに店で考える日が増えていました。
面白かったのは、まとめ買いの金額は4週ともほぼ11,000〜12,500円の幅に収まっていたことです。つまり大きく動いていたのはまとめ買いではなく、その外側でした。週単位で比べるなら、まとめ買いの額よりも「まとめ買い以外がいくらだったか」を見るほうが、その週の実態がよく分かります。


意外に多かったもの
集計していて「そんなに買っていたのか」と手が止まった項目が2つありました。どちらも1回の金額が小さく、家計簿でも「食費」の一言で埋もれてしまうものです。
飲み物とお菓子
1か月で6,600円。1日あたり約220円です。中身を分けると、炭酸やスポーツドリンクなどのペットボトル類が2,900円、アイスが1,480円、お菓子が2,220円でした。夏場ということもあって、部活帰りの息子が飲むスポーツドリンクの本数がそのまま金額に出ています。
ここで気づいたのは、飲み物とお菓子は「買い物のついで」に入るので、買った意識がほとんど残らないという点でした。まとめ買いのレシートの下のほうに毎回2〜3行入っていて、1回あたりは400円前後。それが月に積もると、家族4人で外食1回分になります。
小さい金額ほど記録しないと存在ごと忘れる、というのが1か月やっていちばん実感したことです。
買い足しに行った日の出費
もうひとつが買い足しです。月に12回、合計11,480円。1回あたりの平均は957円 でした。牛乳が切れた、パンがない、明日の弁当の冷凍食品が心もとない——そういう用事で店に入っています。
問題は、目的の品だけで帰れた日が12回中5回しかなかったことです。残りの7回は、レジで1,000円を超えていました。惣菜コーナーを通る、値引きシールを見つける、子どもが一緒だとお菓子が1つ増える。どれも悪いことではないのですが、300円のつもりで入って1,200円で出てくる日が月7回あると、それだけで6,000円前後になります。
買い足しそのものをゼロにするのは無理ですし、無理にゼロにすると今度は食材を切らして別の出費が生まれます。回数を数えておくだけでも、自分がどれくらい店に行っているかが分かります。
減らせたところと減らさなかったところ
1か月の記録を見て、翌月に手をつけたのは2つだけです。ひとつは飲み物。麦茶を毎日2リットル沸かすようにして、ペットボトルは部活の日だけと決めました。これで飲み物代が月2,900円から1,600円前後に落ち着いています。もうひとつは買い足しの回数で、「牛乳が切れそう」の段階では行かず、2つ以上足りないものが溜まってから行くようにしました。12回が7回になり、それだけで3,000円ほど下がりました。
一方で、減らさないと決めたものもあります。息子の部活後の補食(おにぎりやバナナ)、週に1〜2回買う果物、娘が選ぶアイス。ここを削ると金額は下がりますが、家の空気が悪くなるのが目に見えていました。食費の見直しは、削れる場所を探す作業であって、全部を薄くする作業ではありません。
成長期の子どもがいる家庭で、食費を削ることを目的にしてしまうと、栄養も家族の機嫌も一緒に削れていきます。「ここは触らない」と先に決めておくほうが、結果的に長く続きます。やりすぎて失敗した節約については、やってはいけない節約のほうに具体例を書いています。
記録すると「削っていい場所」と「削ってはいけない場所」が金額つきで区別できます。
記録して分かった買い方の癖
金額よりも収穫だったのが、自分の買い方の癖が3つ見えたことです。
1つ目は、まとめ買いの日に肉を買いすぎること。1回の買い物で肉に2,800円前後使っていて、そのわりに月末には冷凍庫の奥で正体不明になっている塊がありました。多く買った分だけ使い切れていたわけではなかったということです。
2つ目は、献立を決めずに店に行った日ほど買い足しが増えること。レシートの日付と、その日の夕飯をつき合わせると分かりやすく出ました。献立を先に決めた週は買い足しが2回、決めなかった週は5回 です。同じ家族、同じ生活でこの差でした。
3つ目は、値引きシールに弱いこと。半額の惣菜は確かに安いのですが、その日の夕飯を作る予定があった日に買っていることが何度もありました。安く買えた分、作る予定だった食材が翌日に回り、回り続けて最後は傷みます。
1つ目と2つ目は、要するに「先に決めておけば済む話」でした。わが家がどう1週間の献立を組んでいるかは1週間の献立の組み方にまとめてあります。買い物の前に紙1枚を書くだけで、店での判断がかなり減りました。



金額を減らす前に、迷う回数を減らすほうが先だったんですね。
記録はどこまで続ける?
結論から言うと、この密度の記録は1か月で十分です。レシートを全部とっておいて1円単位で分類する作業は、正直なところ月末の2時間をまるごと使います。それを毎月続けると、記録することが目的になってしまいます。
2か月目からは、次の3つだけ残しました。
まず、買い物1回ごとの合計金額をメモアプリに一行書くこと。次に、買い足しに行った回数を「正」の字で数えること。最後に、月末に合計だけ出すこと。これなら1回10秒で終わります。詳細な分類は、半年に1回くらい「また分からなくなってきたな」と思ったタイミングでやれば十分でした。
1か月だけ本気で記録するときのコツ
レシートは分類せず、まず箱に入れるだけにする(その場で仕分けようとすると続きません)
集計は月末にまとめて1回。途中で合計を見ない
「多すぎた項目」を探すのではなく、「思っていた額とずれた項目」を探す
記録のやり方や続け方は他の記事でも扱っています。まとめて読みたい方は節約記録のまとめからどうぞ。自分に合いそうな粒度を1つ選んで、それだけ試してみてくださいね。
まとめ|1か月だけでも癖は見えてくる
4人家族の1か月の食費は71,240円。感覚とのずれは約1万円で、その正体は飲み物・お菓子の6,600円と、買い足し12回の11,480円でした。翌月は飲み物と買い足しの回数だけを見直して、月4,000円ほど下がりました。息子の補食も果物もアイスも、そのままです。
金額そのものは家庭ごとに違って当然なので、うちの71,240円を基準にする必要はまったくありません。大事なのは、自分の家の「思っていた額とのずれ」がどこにあるかで、それはレシートを1か月とっておくだけで見えます。家計簿を毎日つける必要も、アプリを新しく入れる必要もありません。空き箱をひとつ用意するところから始めてみてください。








