「4人家族の食費って、いくらが普通なんだろう」。息子が中学に上がったころ、私はスーパーのレシートを見ながら何度もそう思いました。この記事では、統計上の平均額と、食べ盛りがいる家で実際にかかる金額のズレを整理します。わが家の1か月の内訳も金額のまま公開しますので、自分の家がどのあたりにいるかの物差しにしてみてください。
さきまずは「平均で収まらなくて当然」というところから見ていきますね。
4人家族の食費の平均
総務省の家計調査(2025年平均)では、4人世帯の食料費はおよそ月10万円台前半です。外食費が2万円前後を占めているので、自炊中心の家なら8万円台が実質的な平均線 ということになります。子どもが小さいうちは6万円台で回っている家庭も珍しくありません。
ここで大事なのは、この10万円という数字が「未就学児2人の4人家族」も「高校生2人の4人家族」も、ぜんぶ混ぜた平均だということです。食費は人数よりも、食べる量で決まります。同じ4人でも必要な量は倍近く違いますから、平均額をそのまま自分の家の目標にすると、たいてい苦しくなります。
食費全体の考え方や、まず何から手をつけるかは食費節約の基本ガイドにまとめています。この記事は、そのなかでも「子どもが大きくなった家」に絞った話だと思ってください。
食べ盛りがいると平均では収まらない
厚生労働省の食事摂取基準を見ると、必要なエネルギー量は年齢でくっきり変わります。8歳の子どもが1日1,600kcal前後なのに対し、15歳の男の子は活動量が多い場合2,900kcal近く必要です。同じ食卓で、ほぼ大人2人分を食べる家族が1人増えるのと同じ ということです。
この差は、家計簿の上では「気づいたら増えていた」という形で表れます。献立を豪華にしたわけでも、無駄遣いが増えたわけでもありません。米が減るのが早い、肉の量が1.5倍になる、朝にパンをもう1枚焼く。その積み重ねです。
中学生の男の子がいる家の増え方
わが家の息子は中学3年生で、運動部に入っています。小学校高学年のころと比べると、私の家計簿では月におよそ12,000円増えました。内訳ははっきりしていて、米が月10kgから15kgに、肉が週あたり1kg近く増え、部活のあとの補食(おにぎりやパン、牛乳)に月2,000円前後かかっています。
給食があるうちはまだ楽なほうです。夏休みなど給食のない月は、平日の昼食が2人分×20日ほど増えるので、長期休みの月は普段より1万円ほど上振れします。年間で見ると、この上振れ月が3回あるという前提で考えておくと、家計簿の帳尻が合いやすくなります。
食費が増えたのは管理が甘くなったからではなく、子どもが育ったからです。ここを混同すると節約が苦しくなります。


わが家の1か月の内訳
2026年8月現在、中学3年生の息子と小学3年生の娘、夫と私の4人で、月の食費は88,000円前後です。レシートを費目ごとに分けると、こうなっています。
| 費目 | 金額 | 中身 |
|---|---|---|
| スーパーのまとめ買い | 62,000円 | 週1回の大きな買い物+週なかばの補充 |
| 米 | 10,000円 | 月15kg。ふるさと納税の分は除く |
| 朝食・補食・弁当材料 | 5,000円 | パン、牛乳、冷凍おにぎり、ゼリー飲料 |
| 外食・テイクアウト | 11,000円 | 月2回ほど。家族で出かけた日の昼食など |
家計調査の平均が10万円台前半ですから、うちは平均よりやや低いくらいです。ただ、これは「頑張って抑えた金額」ではありません。外食の回数が月2回と少なめなのと、米をふるさと納税で一部まかなっているぶんが効いています。逆に言えば、外食を週1回にすればそれだけで10万円を超えます。どちらが正しいという話ではなく、うちは外食より日々の食卓に予算を寄せている、というだけです。
ちなみに、この88,000円には調味料や洗剤などの日用品は入れていません。同じレジで買っていても、家計簿では分けています。食費が高いのか安いのか判断できなくなるのは、たいていここが混ざっているときです。


増えた分をどこで受け止めるか
食べる量が増えた以上、総額を前の水準に戻すのは無理があります。私がやったのは、増えた分を「買い方」と「決め方」で吸収することでした。1食あたりの単価を下げれば、量が増えても総額の伸びはゆるやかになります。
まとめ買いと献立の固定化
買い物は週1回にまとめ、行く前に1週間分の主菜だけ決めてしまいます。副菜まで決めると続かないので、主菜7つと、あと2日分の予備だけ。これで買い忘れの買い足しがほぼなくなり、うちの場合はまとめ買いに切り替えた月から週3,000円ほど支出が減りました。
献立を毎週ゼロから考えるのがしんどい方は、うちが実際に回している1週間の献立ともの買いリストをそのまま使ってみてください。曜日ごとに主菜を固定してしまうと、考える手間もスーパーでの迷いも減ります。無理のない範囲で、家族の好みに入れ替えながら使ってもらえたらうれしいです。
米と肉は買い方を変える
食べ盛りがいる家では、支出の増え方が大きいのは米と肉です。この2つだけは、スーパーで都度買う以外の入口を持っておくと効きます。
米は、5kg袋を毎週買うのをやめて10kg単位にしました。それだけで1kgあたりの単価が下がります。肉は週1回のまとめ買いのときに、鶏むね・豚こま・ひき肉を1kg前後ずつ買って、使う分ごとに小分け冷凍しています。特売日に合わせて動くより、こちらのほうが続きました。
もうひとつ、わが家で効いているのがふるさと納税です。米や肉を返礼品で受け取ると、その月のスーパーでの支出がそのまま浮きます。控除の仕組みや、食費に効かせる選び方は姉妹サイトのふるさと納税で食費を下げる方法で詳しく解説していますので、まだ使っていない方は一度のぞいてみてください。上限額はご家庭の収入や控除の状況で変わるので、シミュレーションは必ずご自身の条件で行ってくださいね。
無理に減らさないほうがいい費目
食費を削るとき、触ってはいけない場所があります。私が家計簿を続けてきて、はっきり線を引いているのは次の3つです。
たんぱく質(肉・魚・卵・豆腐・牛乳)の量は減らさない
子どもの朝食と補食は削らない
体調が悪い日の惣菜・レトルトは我慢しない
成長期に食事量を減らすのは、節約ではなく別の問題を招きます。特に肉や卵、牛乳を減らすと、その日の食卓は安く見えても、間食が増えて結局トータルでは変わらないということが起こります。うちでも一度、肉の量を減らした週がありましたが、夕食後に息子がパンを食べるようになって、意味がありませんでした。
体重や身長がぐんと伸びる時期に食費を絞りすぎるのは、家計より優先すべきものを削ることになります。
もっと広く「やらないほうがいい節約」についてはやってはいけない節約にまとめました。安さより先に守るものがある、という線引きの話です。
まとめ|減らすより増える前提で組み直す
4人家族の食費の平均は月10万円台前半、外食を除けば8万円台。ただしこれは全年齢の平均で、食べ盛りがいる家は平均を超えて当たり前 です。うちは88,000円で回っていますが、これも息子が高校に入ればまた変わると思っています。
やることは、減らすことではなく組み直すことです。まとめ買いで単価を下げる、米と肉の買い方を変える、増える月をあらかじめ予算に織り込む。この3つだけでも、家計簿の見え方はずいぶん変わります。まずは今月のレシートを食費と日用品に分けるところから始めてみてください。



息子の茶碗が大きくなるたび、家計簿より先に成長を実感します。増えた食費は、そのぶん育った証拠だと思うことにしました。
制度や料金にかかわる部分(ふるさと納税の控除上限など)は、最新の内容を公式サイトでご確認ください。








