「1週間の食費を1万円台に収めたい」。そう思ったとき、いちばん知りたいのは節約の心構えではなく、実際に何を買って何を作ったのかだと思います。この記事では、中学3年生と小学3年生がいるわが家の1週間を、食材費10,820円で回した記録として公開します。月曜から日曜までの献立、買い物リストの内訳、予算を守るためのルール、そして続けると苦しくなるサインまでまとめました。
さき今週は「いつもより2,000円だけ絞る」がテーマでした。
1万円台という予算は誰向け?
まず前提を整理させてください。ここでいう1万円台は「1週間ぶんの食材費」です。月に直すとおよそ4万5,000円前後になります。第3回で公開した12,800円の週から2,000円ほど絞ったのが今回で、4人家族で1週間1万円台は、我慢を前提にしなくても届く範囲です。
一方で、検索でよく見かける「1ヶ月の食費1万円」はまったく別の話になります。1ヶ月1万円は1日あたり約333円。第5回の一人暮らしの週は食材費4,300円で、月に直すと1万8,000円ほどでした。つまり一人分でも、月1万円に収めるには実家から米や野菜が届く、職場で昼食が出る、といった別の支えが要ります。
4人家族の月1万円は健康を削る領域です。目指すなら週1万円台(月4万円台)を上限の目安にしてください。
もう少し余裕がほしい人、育ち盛りが複数いる家庭は、食費2万円台の組み立て方のほうが現実に合います。予算は低いほど偉いものではなくて、家族の人数と食べる量に見合っているかどうかがすべてです。
なお、わが家はお米を別枠で管理しているため、この10,820円にお米代は含んでいません。米は5kgをまとめて買って月ごとに計上しています。価格の動きが大きい品目なので、ご自身の地域の値段で足し算してみてくださいね。


月曜から日曜までの献立
実際の1週間はこうなりました。夕食のみを載せています。朝はごはんと味噌汁と卵、昼は子どもが給食、夫と私はお弁当か残り物です。
| 曜日 | 主菜 | 副菜・汁物 |
|---|---|---|
| 月 | 鶏むねのから揚げ風 | もやしのナムル/豆腐とわかめの味噌汁 |
| 火 | 麻婆豆腐 | きゅうりの塩もみ/卵とねぎのスープ |
| 水 | 鮭のムニエル | じゃがいものバター蒸し/野菜の味噌汁 |
| 木 | 鶏むねの照り焼き | キャベツの浅漬け/厚揚げの味噌汁 |
| 金 | 厚揚げと豚こまのオイスター炒め | 冷奴/たまねぎのスープ |
| 土 | 鶏そぼろ丼(三色) | きのこの和え物/豚汁 |
| 日 | 残り野菜の卵チャーハン+焼きうどん | 残りもので味噌汁 |
日曜を「片づけの日」にしてあるのがポイントです。冷蔵庫に残った野菜と卵を炒めるだけなので買い足しがゼロで済み、週の最後に980円のお惣菜を買う流れを断ち切れます。
主菜は3パターンを回す
1万円台に収めた週は、主菜の材料を鶏むね・ひき肉・大豆製品の3つに寄せています。7日ぶんを毎回ちがう肉で組もうとすると、それだけで肉代が4,000円を超えてしまうからです。今週は鶏むね2kg・合いびき600g・豚こま400gと、魚は甘塩鮭の4切れパックだけ。肉と魚は合計3,900円に収まりました。
鶏むねは2kgをまとめて買って、買った日のうちに半分は下味をつけて冷凍します。から揚げ風と照り焼きで味を変えれば、同じ肉でも「また鶏?」と言われにくくなります。中3の息子は量さえあれば文句を言わないので、成長期の家庭ほど、種類を増やすより一種類を厚く買うほうが満足度が高いと思います。
ひき肉600gは麻婆豆腐と鶏そぼろ丼に分けました。ひき肉は豆腐や野菜と混ざっても味が立つので、量を減らしても物足りなさが出にくい食材です。
卵と豆腐をどこかに必ず入れる
予算を絞る週ほど、たんぱく質が減っていないかを気にしてください。肉を減らした分は卵と豆腐で埋めるのがいちばん確実です。卵は1パック250円前後、豆腐は1丁60円前後で買えて、どちらも良質なたんぱく質を含みます。
わが家のルールは単純で、夕食の食卓に卵か大豆製品(豆腐・厚揚げ・納豆)のどちらかを毎日必ず1品置くというだけです。上の表を見返すと、麻婆豆腐の豆腐、卵スープ、厚揚げの味噌汁、冷奴、そぼろ丼の炒り卵と、7日すべてにどちらかが入っています。
たんぱく質を削らないための最低ライン
肉・魚が1人70g程度に減った日は、卵1個か豆腐半丁を必ず足す。
汁物を具だくさんにして、野菜と大豆製品をまとめて入れる。
副菜にお金をかけないぶん、もやし・キャベツ・きのこは切らさないようにしています。まずは卵と豆腐だけでも意識してみてください。


予算を守るための買い物ルール
今週の買い物は日曜のまとめ買い1回と、木曜の牛乳・野菜の買い足し1回でした。内訳はこうなっています。
| 分類 | 主な中身 | 金額 |
|---|---|---|
| 肉 | 鶏むね2kg・合いびき600g・豚こま400g | 3,260円 |
| 魚・卵・大豆製品 | 甘塩鮭4切れ・卵20個・豆腐4丁・厚揚げ2枚・納豆6パック | 1,780円 |
| 野菜・きのこ | キャベツ・白菜・もやし・玉ねぎ・にんじん・じゃがいも・きのこ | 2,900円 |
| 牛乳・パン・麺 | 牛乳2本・食パン・冷凍うどん・のり | 1,380円 |
| 調味料・果物・おやつ | 味噌の詰め替え・バナナ・子どものおやつ | 1,500円 |
| 合計 | 10,820円 |
守っているルールは3つだけです。ひとつめは、献立を決めてから買い物リストを作ること。順番が逆になると、安いものを買って帰ってから献立を考えることになり、結局その日の夜に何か買い足すはめになります。
ふたつめは、買い足しの回数を週1回までと決めること。買い物に行く回数と支出はほぼ比例します。わが家は木曜の買い足しを1,500円以内と決めていて、これを超えた週はだいたい12,000円を上回ります。
みっつめは、特売でも献立に入らないものは買わないこと。半額シールの肉を追加で買った週は、たしかに単価は安いのに合計額が増えています。買い物の前準備や当日の回り方は第2回のまとめ買いのコツに詳しく書いたので、そちらも合わせて読んでみてください。
レジに向かう前に、かごの中で「今週の献立に登場しないもの」を1つ探して戻す。これだけで数百円変わります。
続けると苦しくなるサイン
ここが今回いちばん書いておきたかったところです。1万円台の週は毎週やるものではありません。わが家も、支出が重なる月に月2回ほど挟む程度です。
苦しくなっているサインは、家計簿ではなく食卓と体調に出ます。副菜が漬物ともやしだけの日が3日続く、麺類やチャーハンなど「主食だけで済む献立」の頻度が増える、子どもが夕食後にお菓子を探しはじめる。このどれかが出たら、食べる量そのものが足りていません。
食費を削って体調を崩すと、医療費と外食費で取り戻せない額が出ていきます。ここは踏み込まない線です。
もうひとつは、自分の機嫌です。値札を見るのが嫌になる、家族の「今日なに?」に苛立つ、レシートを見るのが怖い。私はこの状態になった週に、いったん予算を戻して好きなアイスを買いました。節約は続いた分だけしか効果が出ないので、途中でやめない設計のほうが、1週間だけ削り込むより結果的に安く済みます。しんどさの見分け方と抜け出し方は節約疲れの記事にまとめています。
まとめ|前回・次回
4人家族の1週間を10,820円で回すのに必要だったのは、特別なレシピではなく、主菜の材料を3つに寄せる・卵と豆腐を毎日入れる・買い足しを週1回にする、この3点でした。1ヶ月1万円のような極端な数字を目標にせず、まずは今の食費から週1,000円だけ削る形で試してみると続けやすいですよ。



日曜のチャーハンがいちばん好評だったのは、正直ちょっと複雑でした。
前回の第6回・育ち盛りがいる家の1週間献立(5人分15,800円)では、人数分で計算すると足りない家庭のかさ増しの型を扱いました。次回の第8回では、また別の条件での1週間を記録していきます。








