食べる量が増えると献立の組み方も変わる
シリーズ第6回は、育ち盛りの子どもがいる家の1週間献立です。5人分を前提に、月曜から日曜までの献立、まとめ買いの量と金額、そして部活や塾で夕食の時間がそろわない日の回し方までまとめました。食材費は15,800円でした。
さき4人家族なのに、なぜか5人分作っている——という家、けっこう多いと思うんです。
わが家は夫と私、中学3年生の息子、小学3年生の娘の4人家族です。それなのに、ここ1年ほどは5人分の量で作らないと足りません。中3の息子が、大人の1.5倍から2倍近く食べるようになったからです。ごはんは1食で2杯、部活のある日は3杯。唐揚げを10個揚げても、気づけば半分は息子のお皿に乗っています。
だから「5人家族の献立」を探している方も、「うちは4人だけど食べる量が5人分」という方も、考え方は同じです。人数ではなく、食べる量で組む。ここが4人分までの献立と決定的に違うところでした。
食べる量が増えたときにまずやりがちなのが、おかずを1品増やすことです。でもこれは食費が一番伸びる増やし方でした。主菜をもう1品足せば、肉や魚がそのまま上乗せになります。わが家で効いたのは、主食を厚くして、かさ増しの1品を毎日入れるという組み方でした。この型に変えてから、量は増えたのに週の食材費は3割増しで止まっています。
ちなみに総務省の家計調査をもとにした2025年の集計では、5人世帯の食費は外食を含めて月11万円台です。この記事の1週間15,800円は外食を含まない食材費なので、単純比較はできません。ただ、月に換算すると6万8千円ほど。同じ人数の家庭より低く抑えられているのは、この2つの型のおかげだと思っています。4人家族時代の食費の内訳は4人家族の食費はいくら?わが家の内訳と下げた費目にまとめているので、そちらもあわせてどうぞ。


月曜から日曜までの献立
実際の1週間です。主菜1つ+副菜1〜2つ+汁物という型は、第3回の4人家族の献立と変わりません。違うのは量と、かさ増し食材の入れ方です。
| 曜日 | 主菜 | 副菜・汁物 | かさ増しの1品 |
|---|---|---|---|
| 月 | 鶏むねの唐揚げ(1.2kg) | 千切りキャベツ/わかめスープ | キャベツ大盛り |
| 火 | 豚こまと厚揚げのオイスター炒め | もやしナムル/みそ汁 | 厚揚げ3枚 |
| 水 | 鮭のホイル焼き(5切れ) | ポテトサラダ/みそ汁 | じゃがいも |
| 木 | 麻婆豆腐(豆腐3丁・豚ひき400g) | 中華スープ/冷やしトマト | 豆腐3丁 |
| 金 | 焼きそば(豚こま・キャベツ・もやし) | 目玉焼きのせ/卵スープ | もやし2袋 |
| 土 | 豚こまカレー(米3合) | コールスロー | じゃがいも・玉ねぎ |
| 日 | 親子丼(鶏もも600g・卵6個) | 冷奴/みそ汁 | 玉ねぎ・豆腐 |
肉の日が続いているように見えますが、単価の高い部位はほとんど使っていません。鶏むね、豚こま、豚ひき、鶏もも。この4つで週の主菜が回ります。魚は水曜の鮭1回だけです。育ち盛りがいる家で魚を増やそうとすると、切り身5枚で1,000円近くかかるので、週1回に決めてしまうのがわが家の落としどころでした。
主食を厚くして満足度を上げる
おかずを増やすより、主食を増やすほうが安く済みます。米は5kgで3,000円前後、1合あたりおよそ90円です。ごはん1杯を追加しても30円ほど。同じ満足感を鶏むねで出そうとすると、100gで90円かかります。
追加の一口を「おかず」でまかなうか「ごはん」でまかなうかで、週の食材費は千円単位で変わります。
わが家は夕食で3合炊きます。朝食と息子の弁当分を足すと、1日に4合半、1週間でちょうど米5kgという計算です。土曜のカレーの日は3合をきっちり食べ切るので、この日だけ別枠で考えています。
主食を厚くするときは、丼にできる献立を週に2回入れるのが効きました。親子丼、カレー、焼きそばのような一皿ものは、ごはんや麺の量で調整できます。おかわりを前提にした献立なら、主菜の量を無理に増やさなくても足ります。食べる子と食べない子で必要な量が違う家では、この調整のしやすさが助かります。
かさ増しの定番を毎日1品入れる
もう一つの柱が、かさ増し食材です。もやし、豆腐、厚揚げ、キャベツ、じゃがいも、卵。この6つのどれかを毎日1品、必ず献立に組み込みます。
ポイントは、主菜の中に混ぜ込むことです。副菜としてもう1皿出すのではなく、炒め物に厚揚げを入れる、麻婆に豆腐を1丁足す、焼きそばにもやしを2袋入れる。こうすると、肉の量を増やさずに一皿のボリュームが上がります。木曜の麻婆豆腐は、豚ひき400gに豆腐3丁で5人分。ひき肉だけで作ろうとしたら800gは必要でした。豆腐3丁で約240円、ひき肉400gで約520円。この置き換えだけで1食400円近く変わります。
厚揚げは特に優秀でした。豆腐より水っぽくならず、炒め物でも煮物でも形が残ります。食べ応えもあるので、育ち盛りに出しても「おかずが少ない」と言われません。かさ増しを前提にした具体的なレシピは節約ごはんのレシピまとめに集めています。
ただ、かさ増しばかりに寄せると食卓が寂しくなります。わが家では月曜の唐揚げのように、週に1回は「量で押す日」を作っています。ここを削ると子どもの満足度が一気に落ちるので、無理に節約しないでくださいね。


5人分の買い物量の目安
週1回のまとめ買いで実際に買っている量と金額です。近所のスーパーでの購入分で、価格は地域や時期によって変わります。
| 品目 | 量 | 金額 |
|---|---|---|
| 米 | 5kg | 3,180円 |
| 鶏むね | 1.2kg | 1,070円 |
| 豚こま | 1.2kg | 1,560円 |
| 鶏もも | 600g | 780円 |
| 豚ひき | 400g | 520円 |
| 鮭(切り身) | 5切れ | 980円 |
| 卵 | 20個 | 660円 |
| 豆腐・厚揚げ | 豆腐6丁・厚揚げ3枚 | 780円 |
| もやし | 7袋 | 210円 |
| キャベツ | 2玉 | 560円 |
| じゃがいも・にんじん・玉ねぎ | 各1袋 | 1,180円 |
| 牛乳 | 3本 | 690円 |
| パン・麺類 | 食パン3斤・焼きそば5玉 | 840円 |
| 納豆・ヨーグルト・バナナ | — | 1,100円 |
| 調味料・その他 | — | 1,690円 |
| 合計 | 15,800円 |
1日あたり約2,260円、1人1食あたり約150円です。4人分の週12,800円(第3回)と比べると3,000円の増加でした。人数は1.25倍ですが、増えたのは肉と主食が中心で、調味料や乳製品はほとんど変わりません。
4人分の買い物量から5人分にするときは、全部を1.25倍にする必要はありません。わが家の感覚では、肉は1.3倍、米は1.5倍、野菜と調味料は据え置きでだいたい足りました。野菜は4人分の時点でもともと多めに買っているので、増やすとかえって余ります。
肉は1回のまとめ買いで、使う分だけ小分けにして冷凍します。鶏むね1.2kgをそのまま冷凍すると、解凍のときに全部使うはめになるからです。600gずつ2袋に分けておくと、木曜以降に「今日は肉を減らしたい」と思ったときに調整できます。
部活や塾で時間がそろわない日
育ち盛りがいる家の献立で、量の次に悩むのが時間です。息子は部活が週4日、塾が週2日。帰宅は19時半から20時半で、娘と夫の夕食時間とはそろいません。全員そろって食べるのは日曜くらいです。
わが家がたどり着いたのは、「取り分けられる形で作る」でした。大皿に盛って各自が取る形にすれば、遅く帰ってきた人が自分の分をよそえます。逆にワンプレートで盛り付けてしまうと、時間差で食べる家では冷めた皿がずっと食卓に残ることになります。
時間差の日に向いているのは、温め直しても味が落ちにくい献立です。カレー、麻婆豆腐、煮物、汁物。逆に揚げ物や焼き魚は、そろって食べられる日に回します。月曜に唐揚げを持ってきているのは、部活が休みで全員が19時に食卓につける日だからです。
汁物は鍋のままコンロに置いておき、遅い人が自分で火にかけます。中3にもなれば、これくらいは自分でできます。夏場は鍋のまま置きっぱなしにせず、冷蔵庫に入れて食べる分だけ温め直すようにしてください。
部活のある日は、帰宅直後にすぐ食べられるおにぎりを1つ用意しておくと、夕食までのつなぎになります。
無理に全部を手作りにしない
週7日を全部きちんと作ろうとすると、時間差の家では持ちません。わが家は金曜を焼きそばのような一皿ものに固定し、月に2回は総菜や冷凍食品を足す日を作っています。この記事の15,800円には、その分の総菜代も含めていません。1週間まるごと自炊が理想ではなく、続けられる回数まで下げるのが結局は一番安いというのが、6回続けてみての結論です。
まとめ|前回・次回
育ち盛りがいる家の1週間献立は、おかずを増やすのではなく、主食を厚くしてかさ増しの1品を毎日入れる。この2つで5人分を食材費15,800円に収めました。買い物量は肉1.3倍・米1.5倍・野菜は据え置きが目安です。時間がそろわない日は、取り分けられる形と温め直せる献立で回します。



息子の食べる量が増えたときは正直あせりましたが、米を1.5倍にしたら悩みの半分は消えました。
前回は一人暮らしの1週間献立|食材費4,300円と作り置き2品で回すやり方(第5回)で、一人分を食べきる工夫をまとめました。次回今週の節約献立・第7回も、引き続き1週間分の献立と食材費の実例をお届けします。
なお、食材の価格は地域や時期で変わります。この記事の金額は執筆時点のわが家のレシートに基づくものとしてお読みください。








